サンキュー!まさごっち祭り


ー 音楽なんて、単純な物理法則を利用した儀式に過ぎない。

音楽なんて、雑多な情報に取り囲まれた空虚に過ぎない。

音楽なんて、本来他人とは共有し得ない閃きに過ぎない。

音楽なんて、振動に過ぎない。

音楽なんて、徒労に過ぎない。

音楽は何も与えてくれない。与えてくれると錯覚する僕らが居るだけだ。

そのくせ、音楽は色々なものを僕らから奪う。人生を残さず奪われるものさえ居る。

なのに、苦労を厭わず人は音楽を奏でようとする。

そんな手に負えない悪辣な獣から僕らが逃れられないのは、きっとそいつと共にいる限りは何度でも生まれ直せる気がするからだ。

そいつに餌を与えながら、滑らかな毛並みを撫でてきたものほど、予感に逆らえず、背を向けられない ー

・・・・・・・・・・・・・

これは先日読了した津原泰水さんの「ブラバン」という小説からの引用です。


先日、11月3日は、3月に逝去された我々のバンドドラマー、真砂卓也さんに感謝の意を捧げるイベント、「サンキュー まさごっち祭り」でありました。

会場には真砂さんのかつての職場の方々、生徒さん、高校時代のご友人、お兄さまご夫婦、何より音楽仲間の我々と、サポートして下さる方々が30名以上お集まり頂き、大変な盛況の中、奈良県のフリースペース「まんま」さんで祝日のお昼に自由に、ゆったりと開催させて頂きたました。


とはいえお昼時のため、我らがボーカルのマメさんが前日に30人前のカレーと白ごはんをご用意頂き(美味しかった!)そのご友人が給仕のために駆けつけて下さったりと、感謝絶えない次第ですが、何よりもご逝去されてから半年以上経った後にこうして多方面の方々がお集まりいただけたのは単に真砂さんの人徳、と改めて感じ取りました。


我々の演奏はもちろん真砂さんと共に奏でたオリジナル曲を、ぶぶさんが俗称「おもちゃドラム」でドラマーとして換骨奪胎した曲たちを演奏し、そこに8分以上の歌謡曲メドレーを加えました。


次のかつての教え子であられます村上絢佳さんは現在、国家試験に向けて数ヶ月というラストスパートの中、時間を割かれて、カバー曲以外にかつて真砂さんからレッスンの合間に教えて頂いたドラム曲と、先日の四十九日の同じ日に書かれたオリジナル曲を魂を震わせるようなお声で歌われ、そのメッセージに胸が締め付けられ、熱くなりました。そして畳み掛けるようにかつて、真砂さんが収録されたドラム曲に合わせての演奏には、そのビートを聴いているだけで視界がどんどんと二重、三重にぼやけて見えて参りました。


その後にも真砂さんと青春を過ごされた方がフルートで参加されて我々とセッションをされたり、音楽教室の講師の方々と我々で Isn’t she lovely 、そして最後には真砂さんが唯一、バンドのために残して下さった Christmas In Brazil を皆さまとで合奏、大合唱・・・本当に音と笑顔、そして少しの涙が絶えない暖かい一日でした。


だから。

冒頭の言葉なのです。


音楽は、目で見る事も手で触れる事も出来ません。何かを感じとっても、何かの情感を込めても、ホントは何の意味もないかもしれません。その正しい答えはどれだけ求めても誰も与えてくれない、ただの「空気の振動」。。


でも、大昔から、今でも、そして何百年先でも世界中のどこでも誰でも、必ず人と共に音楽は鳴り続けているのです。どんな人であれ、その響きは聴く人の心の琴線に触れ、感情を揺す振り、記憶を呼び起こし、そして演奏する人、聴く人を「何度でも生まれ変わらせてくれる」。

当日の会場には心より音楽を愛するたくさんの方々が、一生を音楽に捧げた方のために集まられました。


真砂さんの音楽への情熱に比べれば、ワタクシのそれなど何分の1に過ぎないと思います。


それでも、真砂さんが音楽に捧げた情熱が、志が、あれほど人たちの心を動かし続ける力があるものであれば、その轍をとても僅かでゆっくりとでも、いつまでも追いかけて行きたいと思いました。


ご来場の皆さま、出演者のみなさま、トリPのみなさま、そして真砂卓也さん。


本当に暖かい一日でした。
ありがとうございました。


ぞに

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by triothep | 2017-11-05 05:18 | Trackback | Comments(0)

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